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             13 最終関門にむけて





城島が恐る恐ると言った風に掛けた声。

「なぁ太一、ちょお話があんねんけど今ちょっとだけ下降りてこられへん?」

呼びかけに返ってきたのは愛想のかけらさえ混ざっていない気がするぶっきらぼうな響き。


『…いったい誰のおかげであさって期限の書類の山と俺が格闘する羽目になってんのかわか
った上での台詞だよね?それ』

うわ、なんだかめちゃめちゃ虫の居所悪そう…。

「…すんません、次回はもっと気ぃつけますぅ」

ふたりが言ってた力関係の話、冗談かと思ったけどほんとなんだ…研究室のあるじより強い
会計担当者?
なんだか城島先生がしょんぼり小さくなってる。

「なあなあ太一、シゲだけじゃなく次回からは俺もメモっとくから」

しゅんとした先生の様子を見かねたのか山口さんが隣から助け船を出した。

『…………………………………………………いっつもそうだよね、山口くん。けど事あるごと

に言ってんじゃん、それ。その甘さは結局絶対リーダーの為になんないと思う、って』

突然横から話に割り込んだ山口さんの声を不審がりもしないんだな、『太一』さん…それと、
かなりストレートに物を言う人だ。



「…わかったよ、今度からはビシビシ厳しくチェック入れるから。
それよりちょっとだけでいいから下りて来てよ、恒例『弟子入り志願チェック』にさ」

「また?
そう言えば今日だっけ来客」
「ああ。今回、東さんの紹介でさ」

「…東さん経由かぁ」

まただ、この微妙な間。
いったいこの人たちとどんな付き合い方してるんです?…東山先生。

「わかったよ、ちょっと待ってて」

プツン

ラインが切れた。

「松岡さん、本業以外に特技ってあります?」
「と、特技、ですか?」

その声に意識を戻すと城島先生が俺を心配げにみつめてる。
まっすぐなその視線に『きれいで大きな目だなぁ』なんてことを考え、そんな思考に自分でうろたえ
ながら落ち着きなく視線をさまよわせた。


                       14 ラスボスは?→


***

久々な割に進んでません。じ、次回こそ。。

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