--研究室へようこそ--10 思わぬ展開 俺の言葉がいまいち響いてなさそうなふたりに重ねて言う。 「それと今回のような企画なら城島先生の研究室が適任だとご教示下さった方がおられ まして…」 ここで一旦言葉を切った。 つかの間の沈黙。 『ご教示』、その言葉になにか感ずるものがあったような城島先生とやっぱりなんだか 思い当たったって表情の山口さんが恐る恐るって風に顔を見合わせる。ふたりともどう してだか表情が苦い。 「…それはどなたか教えていただいていいですか?」 やや硬めな空気を纏って聞いてくる山口さん。 「北山大学の東山先生です」 「「……」」 どうやらふたりとも思い浮かべた人物とビンゴだったらしい。 山口さんは腕を組み足も組んでさっきの憮然とした表情のまま、に対してなんだか城島 先生の顔は苦笑いって風に変わってる。 「東山先生もここの考古学研究室の卒業生なんだそうですね。紹介していただいて相談 に伺ったらそれなら西都大学の城島研究室が適任だろうと教えてくださったんです。俺 と年齢も近いしきっと引き受けてくれるから、って……………あ、東山先生から手紙を ことづかってるんですが」 ファイルから大学名のデザインされた封筒を取り出して渡す。 「「…」」 しばらく便箋の文面をじっと睨んでいたふたりはシンクロしたみたいに同時に脱力して、 ソファーに背を預けるとそれまで詰めていた息を吐き出した。 ばさり、俺にも見えるように机に投げ出された便箋には あとは任せた! ってシンプル極まりない文面と higashi って流麗なサイン。 ただそれだけ。 「紀兄ぃ…」 「はぁぁ〜やられたぁ」 城島先生と山口さんの情けない声が部屋に漂った。 ぇ、紀兄ぃって………………………もしかして東山先生?! 11 先輩後輩の力学→ *** 残りメンバーをすっ飛ばして何故か御大登場。しかも名前だけなのにふたりには影響力絶大な模様; ブラウザを閉じてお戻り下さい。 |