--研究室へようこそ--08 前途多難 「もしもインディージョーンズとかみたいに格好いい考古学者、それとか新聞の一面を 飾る華やかな発見…なんてのをイメージして来られたんならまったくの当て外れ。途中 で多分挫折しますよ?」 声に目を向けるとさっきのヒーロー…いつからそこに? 壁に上半身をもたせかけ腕組みしてこっちを見てる。 うってかわってなんだか不機嫌な表情だけど。 なんで? 向けられる結構辛辣な言葉と感情……まさかさっきふたりの場面に水差したからとか言 わないよね? 「いえけっしてそんな…」 割って入った声に城島先生は別に驚きもせず、代わりにため息をひとつ。 「…ぐっさん。なんやねんな、初対面の人にいきなり。失礼やろ」 軽く睨みつけたあと仕方ないなあ…って風に笑った。手招かれてヒーローが先生の隣に 座る。 「すんません、ここんとこ『戦国武将の財宝、樹海に眠る幻の埋蔵金を追え』とかそん な、本来の専門からしたら畑違いのオファーばっかりマスコミから多かったもんでちょっ とこいつカリカリしてまして…あ、この無礼モンはうちの発掘技能補佐の山口です、山 口…こちら夕凪新聞の松岡さん、ほら挨拶せぇ」 そう言いながら左手で山口さんの後ろ頭をぐいぐい押して頭を下げさせようとする。 「ちょ、やめてよシゲ!いったいどこのガキ扱いだよっ!」 慌てた顔でその手を振り払おうとする山口さん。 「ちゃんと挨拶一つでけへんのやったらガキ扱いで充分や」 けろりと言ってのける城島先生。 「こっちは心配してんのにその言い種酷くない? ……………………………………………………………………………ふぅ……山口です」 「夕凪新聞の松岡と申します」 バツ悪げに軽く頭を下げた山口さんは口をまたへの字に結んでこっちを気合いの籠った 目で眺めてる…うわ、なんかめちゃめちゃ警戒されてんなぁ。 前途多難、そんな言葉が俺の頭を掠めた。 09 困惑と熱弁と→ *** 心配のあまり初対面の松岡さんを威嚇する山口さん。(苦笑) ブラウザを閉じてお戻り下さい。 |