--研究室へようこそ--



             03 出陣








ここ、だよな…。
ただいま13時29分。

円形校舎は後ろに木立を従えうっそりとそこにあった。

さっき見た難解なプロフィールを思い出して気合い負けしないよう背筋を伸ばす。

さ、行きますか。

とりあえずドアを引いて。

「あのー」

キィーとかすかに軋み音を立てながら開くガラスの扉。『開放禁止』と書かれた重いそ
れを後ろ手に閉めると同時にほこりくさくてひんやりとした空気が俺の鼻をくすぐる。
どこか『時が止まったみたいな感覚』が俺を包み込んだ。




静まり返って無機質な空気。

「あのーすみませーんー」

段々声のトーンをあげるけど一向に返事はない。

辺りをきょろきょろ見回したら『ご用の方はこれを鳴らして下さい→』と癖のある右上
がりの字で手書きされた紙(貼られた年月を感じさせる具合に色褪せてる)と三つ編み
された安っぽい白のビニール紐で本棚横のアームに吊り下げられてる全長40センチく
らいの銅鐸(だよな?だと思う…昔教科書で見た。こんな所に無造作に置いてていいん
だろうか?)に目が点になった。

「これを鳴らせってか?」

鳴らしたら結構響いて大音量だったりするんだろうか、そんなことを考えながら恐る恐
る鳴らしてみると…寺の鐘、とまではいかなくてもそこそこ重い音を想像してた、その
予想はあっさり裏切られた。まるで牧場にいる牛のカウベルみたいなのどかな音が辺り
に響く。





シーン

余韻が消え去っても動きはない。

はたして意味あんのか?これ。

眉間に皺が寄る。お偉い先生だかなんだか知らねえけどいったいなんの為のアポなんだ
よ、それに助手なり学生なりそれもいねえのかよ…そんなやさぐれた気分になってきた
時やっとどこか遠く、上の方から声が降ってきた。



                       04 fall in・・・?!→


***

カタツムリの歩みですみません;

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