お兄ちゃん作戦(笑)

 

時事ネタ発想で書いてそのまま放置していたおはなしを久々up.。時事ネタは鮮度がおちるのが早いんだけどなぁ・・・自覚してるんですがこういう話が一番思いつきやすいという性格の難(苦笑)

元ネタは思わず笑ってしまったサイゾーだったかの記事です。お分かりにならない方は彼らのG名と『お兄ちゃん作戦』で調べれば一発で出てくるかと。彼らと脱力を共有しましょう。(笑)ちなみに出演は真夜薔薇です。

 

 

◆◆◆◆◆

「なあ」

 

収録の前、珍しくまだ人口密度の低い楽屋で腹這いになって漫画をめくってたら声をかけられた。

 

「なによ。もう仕事片づいたの?」

「まあな。それよりちょっとおもろい記事見つけてん、ちょお来てみ?」

 

なんなのよ、その笑顔いったい。さっきまで小難しい顔してPC画面睨みっぱなしで俺がいくら話しかけても生返事ばっかだったのに。いったいなんだってぇの。

 

手招きに起き上がって座卓で今もPCを覗くリィダァの背中に膝立ちで近づいてく。まだ何もセットされてねえ髪がいい感じ。少し躊躇いながらくしけずる。

 

「こら、こそばいがな」

「いいじゃん、こんくらい。ライヴんときはスタイリング手伝ってんだし」

 

ドラマの撮りで疲れてんだよ、このくらい癒やされてもいいじゃん…これはこっそり心の中で。

 

あんたが来いって言うから来たんだし?そう大義名分を並べたら溜め息をついてモニタに向き直った。どうやらスルーすることにしたらしい。

 

猫っ毛の感触に頬が緩む…今、俺しまりのねえ顔してんだろうなあ。そんなことを思いながらあの人が無言で示す記事に目を落とし、読み進めて思わず「はあっ?!」と声をあげた。あ、あんまり驚いて手え放しちまった。

 

それはどこかの芸能マスコミが書いた俺らに関してのよく見かける感じのやつだった…んだけれど。

 

「耳元で叫ぶなや」

 

びくっと肩を揺らすリィダァが小動物系でかわいい。

 

「あ、ごめんごめん。でもそれより何よ?この『お兄ちゃん作戦』って」

「あまりにもネーミングセンス皆無な見出しやんな」

 

書かれてる内容としては『紅白への連続出場が危ない俺らが現在稼ぎ頭な後輩の『兄貴分』としてメディア露出を増やして今年も連続出場を狙ってる』みたいな感じなんだけど。

 

「いや、たしかにネーミングセンスもねえけどそれより事実誤認もはなはだしくねえ?露出増やしてるって書いてあるけどさ…どこが?」

「さあな。まったくもってツッコミどころ満載な記事やろ」

 

まあ確かに可愛がってる後輩たちではあるけど、こんな風に書かれるほど特段急に絡みが増えてるわけでもない。なにしろ自分たちのスケジュールだ、間違いようもねえ。

 

「こないだ僕らがあっちグループの番組のコーナーに行って、あの子らもうちらの番組に来たやん?たぶんあれのこと言うてんのちゃうかなあとは見当がつくけど」

「だろうね、ほかに思い当たらねえもん。けど、あれってはっきり言って単なるお互いの番組の番宣だよね?」

「それ以外の何物でもないわな」

「それをこんな風にあげつらわれてもねえ」

 

当事者であるはずの俺たちは乾いた笑みを交わすしかない。

 

「もしかしたら僕らがゲストに呼ばれた番組のジャニーズトークとかであの子らの名前を出すのもカウントに入ってたりして」

「んなもんカウントされても」

 

接点が多いからたしかによく出すけどさ。テレビ的にも映えるから制作側にも喜ばれるし。

第一、あんな場で例え接点のあるjrの顔が浮かんだとしてもそれをそのまま口にしてトークが盛り上がるわけもない。だから名前を言ったらある程度の人間の脳裏にぼんやりとでも『ああ、あの…』そんなイメージが浮かぶそんな名前しか出せやしない訳で。

むしろ事務所の人間をとっかえひっかえ出してはおんなじような企画ばっかぶつけてくる企画制作側にも問題はあるんじゃね?

俺の言葉にじっと耳を傾ける横顔が頷いてる。

 

「それにだいたいなあ。『お兄ちゃん』って…そんなイメージつけたとしてそれでいったい何になんねん、ちゅう話やんな」

「だね。これ書いた人間に『その作戦とやらが紅白出場といったいどう繋がんのかきちんと論理的に説明してみろよ』って言いたくなるよね。

実際、俺たちどっちかのグループを好きでいてくれる子たちだったら俺らとあいつらとの元々の関係性くらいわかってんだろうし。

それにそんなおこぼれでつながる首なんか別にいらねーよ」

 

年始一発目に両方のグループ名を冠にした番組が放送されるようになってもう3、4年はたつだろう。『松にい』なんて少々くすぐったい呼び名も後輩ファンにそこそこ浸透してるみたいだし。

 

「お?言い切った、えらい強気やん。

やけどほんまにそうやな。紅白紅白って外野が騒ぐほど僕らにこだわりはあらへんよね。そら、出してもらえるんやとしたらそれはありがたいし光栄やけど」

 

おかん喜ぶし。そう笑うリィダァ。

 

…そうだね、曲のセールスだとかそんな戦略面までは知らねえけどさ、俺ら自身にとってはほんとそんなレベルだよ。

 

「そうだよね。まあ、ネタ枯れでひねり出した感ありありな記事だけど。

こんなところにジュリーさんやメリーさんまで引き合いに出しちゃって…記事見て大笑いしてんのが目に浮かぶわ」

 

あそこも豪快な親子だからね。

 

「けど、僕らはこうやって笑い飛ばしてたらええけど、あっちのメンバーにはなんかちょっとな…なんやちょっと悪いような」

「なんで?」

 

別に俺らが書いた訳じゃないじゃん。

 

「うちらのほうでこんな記事を目にしたって笑い飛ばすか面白がるくらいで気にすんのはおらんて断言できるけど…あっち、なんか、こういうの気にしそうなキャラおらへん?」

 

こんな時実感するけどアンタ、やっぱり性分的に気ぃ遣いぃだよねぇ…。

 

「え、そんなキャラいねえだろ。

んー?

大野と相葉は真っ先に除外ってかまず大丈夫。あのふたりはたぶんこんな記事があること自体に気づかねえ。

二宮は…あいつはあいつで結構強かなヤツだし笑い飛ばすよ」

 

考え考え挙げていく。

 

「櫻井くんは?」

「翔?あいつもまあたしかに真面目っちゃあ真面目だけど、ちょっと真面目の『方向性』が違う気が…ってかもしかすると一番こういうの気にすんのって」

「え?ああ、そうやって消去法でいったら残りは1人やな…たしかに生真面目そうな子に見えるけど」

 

双方が思い浮かべた人物について話をしようとしたタイミングで軽いノック、と同時にドアが開いた。

 

「はよ~」

 

なんだか首を傾げながら入ってきた太一くんが俺らを見て眉を顰める。

 

「なんでそれなりに広い楽屋で野郎ふたりそんなひっついてんの」

 

やや後ろ暗いところを突かれてわたわた離れようとしたところに横からのんびりとした助け舟。

 

「ちょっと僕らに関しての興味深い記事が載っててな。やから松岡呼んで一緒に画面覗いててん。

それより太一、いったいどないしたん?なんでそんな首傾げてんの?」

 

「え?ああ…さっきロビーんとこで松本に会ったんだけどさ、あいつ俺の顔見るなり『すみませんでした!』って直角に腰を折って、そのくせ口を開く間もなく逃げてったんだよ。なんなんだろ、あれ。俺なんかされたっけか」

 

まだ表情を歪めたままで首を捻ってる太一くんの横顔を眺めながら俺とリィダァは思わず顔を見合わせた。

 

「「ビンゴ!」」

 

いきなり笑い出した俺たちに怪訝顔をした太一くんをリィダァが手招きする。

「太一たいち、ちょっとおいで。松潤の唐突な謝罪の謎の元はたぶんこれや」

さっきまで二人して覗いてたモニタ前に招き寄せられた太一くんの表情が笑いに変わるまであと数秒…。

 

◆◆◆◆◆

 

ほんとはさらに5人揃ってからの蛇足があるんですがオチが決まらず挫折。ご希望の方がおられましたらこっそり教えますのでご一報ください。(笑)

そして後輩さんGメンバーに関して含むところはありません。あくまでも自分の中のイメージですのであしからずご了承いただけますようお願い申し上げます。

 

 

 

 

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