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リィダァの手がずっと長瀬の頭を撫でてる。すっげぇ優しい手つき。 唇が尖るのを自覚する、けどやめられねぇ。そんなに嫌なら見なきゃいい…そう言われ そうだけどそれこそ無理な相談だって。 たとえ長瀬によってもたらされた安息、だったとしたって久々見られるこんな穏やかな つくりもんじゃねぇ笑顔から目を逸らせねぇ。 そんなの勿体なさすぎる。 なぁ、長瀬。 お前はこうやって一番おいしいところをかっさらってくんだよな、いっつも。 しかも悪意もないし(あったらとっくに引っ剥がしてる)無自覚だから文句も言えねぇ 手も出せねぇ。 確かに長瀬の『にかっ』って笑い顔にはパワーがある、それは認めるよ。 だけど『そこに在るだけで癒し』ってなんなんだよそれ、お前は体ん中にマイナスイオ ン発生装置とか仕込んでんのか?! そんなのずっこいじゃねぇかよ。世の中って不公平だよな。 はぁ。 これが持って生まれた星回りだなんて言うんなら俺はカミサマを恨めばいいのか?! はぁ。 掌をじっと見詰める。 この手の中にだってきっとリィダァを笑顔にする力は埋まってるはずだ。 がんばれ、俺! だけど。 あきらめる気はねぇけど…今だけは切にお前がうらやましい。 代われるモンならこの瞬間だけでも。 その気持ちだけはホントだよ。 → ← 書庫 top |