--研究室へようこそ--



             00. イントロダクション








あの野郎ぜってぇ後で蹴倒してやる!俺は汚ねぇ字で書かれたメモを握りしめ心の中で
毒づいた。
奴がよこした紙片…メモと言う名のみみずのダンスには『大学の門をくぐったら左手の
坂をダッシュで5分。今はもう講義には使われてないぼろい(良く言えばレトロでシッ
ク?な)円形校舎を目指せ…坂あがってすぐだから。ビジンさんだぜーvじゃあ健闘を
祈る』とあるだけ。なんだよこれ、『ビジン』って…今日これから俺が会いにいくのは
男だっつーの、訳わかんねぇ…まあこれは今に始まったことじゃねぇけど。

ちゃんとメモ通り進んでるはずなのにもうかれこれ10分は歩いてんじゃねぇかよ、ま
あ早めについて一息入れてからって思ってたからまだ余裕の時間ではあるけど………ほ
んとにあの細目野郎!!あれで敏腕編集者(あくまで奴の自称ではあるが)だなんて、
ぜってぇ嘘だ!世の中間違ってる…そんな事をぐるぐる考えながら歩ってたからか反応
が一瞬遅れた。


「ぅわ!」

突然なんだか茶色くてデカいけむくじゃらな物体が左側の植え込みの陰から突然飛び出
した、と思ったらそいつにのしかかられる。
お、重い…。

なんなんだよ。
思わずへたりこんだ俺(180オーバーの俺を押し倒すってどんな怪力だ)の顔をベロ
ンベロン舐めまわしてるこいつは…どうやらゴールデンレトリバーらしかった。

そりゃあ俺も犬は好きだしうちにも2匹ほどいるけどさ。
一向に力を抜く気配のない相手になかばあきらめながら毛並みを掻き回す。
毎日丁寧にブラッシングされてるんだろう毛玉ひとつないなめらかな感触、鮮やかな赤
い首輪とリード、そしてこのなつっこさ。

「お前どっから脱走してきたんだ?今頃飼い主が慌ててるだろ?」

日頃大事にされてる様子だしこいつが散歩途中で主を振り切ってきたんだろう。




そのうち、ひどく焦った足音とたぶんこいつを呼んでるんだろう声がが聞こえてきた。

ようやっと飼い主の登場ですか。




      01遭遇→


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はじめてしまいました。まずは顔見せです。
お読みいただきありがとうございました!



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