LOVE HOLIDAY!!-束の間の休日 その2(M)-



「俺、一番乗りーっ!」
「待ってくださいよ!」
「あ、ずりぃっ!」

いつものポジションに船を寄せてもらうと同時、我先にと上陸する太一くんと長瀬の背を追う。

よっ!と。
うまく濡れずに着地。
ねえ、そこの二人。着いて早々にそこいらの漂流物でチャンバラ始めんのやめなさいよ、危ないじゃん。てかこっちにまで斬りかかってくんのやめて、太一くん!

「無理言うてすんませんでした」
「ほんとに助かりました……あ、シゲちゃん今日ちょっと波荒めだよ?気をつけてね」

船長に挨拶する兄ぃたちの声にそういえば礼言ってねえや、やべえ!と慌てて振り向けば。

「いったいどれだけここ通てる思うんよ、大丈夫やって……わっ?!」
「ほーら。ほんとに目が離せない人だねぇ」

目に入ったのは、船端から浜辺に飛び移るとき大きめの波が来てお約束のようにバランスを崩しかけたリィダァ、そしてそれを予測してでもいたかのように受け止めた兄ぃの姿だった。

「なんで僕が飛び移る時だけあないに大きいうねるんや……まあええわ、おおきに」

どこか腑に落ちないって顔でリィダァが首を傾げてる。

「ほんとに気をつけてね?ここで足でも痛めたらせっかくの島オフが台無しだよ?」
「せやな」

結局、船の時間変更を快く受けてくれた船長が一連のやりとりを眺めて『通常営業だな。じゃあ、また後でな』と舵を切って豪快に大笑いしながら帰ってく。
潮焼けした海の男の背中に手を振りながら思った。さっきのあれが『通常営業』って船長にも認識されてるってなんなの、あんたたち。

開拓の柱な兄ぃと群を抜いた知識量なリィダァ、島に行く回数がダントツに多いふたり。もともとペアを組んでロケすることも多くてその分おやっさんも接する機会も多い、それはわかるんだけど。

「そんなに羨ましがんな、あんまり見つめてたら穴開くぞ」

不意に背後から太一くんの声。

「べ、別にリィダァなんか見てねぇよ」
「はい、墓穴〜」

慌てて振り向けば、にんまり笑うその笑顔。まるでディズニーのおとぎ話に出てくるチェシャ猫そっくりだよ。

「ま、俺らと先を争って下りちゃうようじゃまだ修行が足りないってことだ、それじゃああの鉄板コンビに割って入る隙はねえよ」
「べ、別に…」

反論しようとする俺の肩をいつの間にか戻って来てた長瀬がお疲れと言うようにポンポンと叩いて歩いてく。

「松岡ぁ、どないかしたん?」

気付けば、いつの間にかリィダァと兄ぃはもう浜辺の拠点に着いてる。どこか気遣わしげな声に「今行くー!」と返事をした。
まだ一日は始まったばかりだ。



ブラウザを閉じてお戻り下さい。




























































アクセスカウンター