夏ぅ〜の元気なご挨拶ぅ〜



なんだか超ごきげんなシゲがやたらと大きな包みを抱えて現れた。

ほとんど手ぶらで来るヒトが。珍しい事もあるもんだ。

……ああ、あれか。オレはシゲの持ってきたものに見当が付いてひとり笑った。

みんなに挨拶するとシゲは真っ直ぐ鏡台の前にいた松岡の元へ。

そして、『夏ぅ〜の元気なご挨拶ぅ〜』と歌いながらその大きな包みを

松岡へと差し出した。

「???」

勢いにおされて受け取った松岡は一緒に浮かべられた極上の笑みに心なしか赤面

してる。

「なんすか?それ」

「なんで松岡に?リーダー」

興味津々な長瀬と太一。

「ぇ?おれにくれんの?これ?」

やっと声を出せるようになった松岡は大事そうに包みを抱えている。そりゃシゲ

がくれたもんだからな。

「for you〜」

オレ等の歌を口ずさむあの人に松岡は包みすら大切そうにきれいに端のテープのとこ

ろから剥がしはじめた。こんなところがA型だよな。

出てきた物体に…。

『わぁ!マボがマボ抱いてる〜〜〜』歓声を上げ、笑いだす長瀬。

『すげぇ〜リーダー、これどうしたの』笑いながら脱力してる太一。

「………………ありがと、リィダァ」

一瞬唖然とした後、松岡は『それ』をギュッと抱きしめた。

松岡の様子を満足そうに眺めながらシゲが口を開く。

「気に入ってくれた?」

うん、うんと頷く松岡。

「ボクとぐっさんからの『お中元』ってことで」

シゲがいたずらっ子な笑みを見せてオレを振り返る。

「当てんの、苦労したんだからな?」

オレも笑いながら松岡に釘を刺した。

「「あてる??」」

けげんな顔の三人。

「これなぁ、○見屋のキャンペーンであたる景品なんや。『ナスなイス』プレゼント

とかいうやつで。やからぐっさんにもつきおうてもらって応募したんよ」

「おぉ、どんだけ付き合いで中華食わされたか。やっと当たって助かったぜ」

腹を擦る真似をするオレに松岡の口元が少し歪んだ気がした。

「はじめにキャンペーンのハガキ見た時『これは松岡にやらんと』って思って。

やっと当たってよかったわ〜」

時期外れにならんで〜、そう言って笑うシゲ。

「???なによ?『時期』って」

こんなのに『旬』なんてあるわけないよね?と『大きなナス型座イス』を裏っ返して

見ている松岡にシゲが一言。

「やって。『なす〜の元気なご…』………いたい!…痛いって!まつおか!!」

どうやら最後までは歌わせて貰えなかったらしい。

松岡に突っ込まれた額をさするシゲは、頬を膨らませた。

「ほんなら返せ!」

「やなこった!」

ガキっぽい言い争いをはじめたふたり、そこに「「おれらのは?」」と言いつつ参戦

する長瀬と太一を眺めながら、オレは松岡のモノトーンを基調としたあの部屋の真ん

中に『どでん!』とその存在を主張することになるだろう座イスが置かれた様子を想

像してひとり笑いをこらえていた。


また一度、シゲとふたりして抜き打ちで見に行ってやることにしよう。


****

松岡さんのファンの方に闇打ちされたらどうしましょう…。

中途半端なオチで申し訳ありません。

『マーボーナス』の箱に入っていたハガキを見た瞬間『これは是非松岡さんに!』
と思ったのは私です。見事な茄子紺、ヘタもちゃんと付いててにっこりな顔つき。


松岡さんはきっと大切に大切にしてくれる思うのですがいかがでしょう?



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