少年時代



ドンドンドン。ピーヒャララ。

きょうはおまつり。いつもみんなできてる、じんじゃのなつまつり。
みんなでユカタきて、てぇつないでじんじゃまでいくねん。

わたあめ、りんごあめ、チョコバナナ。
きんぎょすくいに、しゃてきに・・・そうや、うちあげはなび ! !

よーさんおみせがでとって、よーさん、ひとがおんねん。
わくわくするわぁ。あ、ドラちゃんおめんや!


「茂。ちゃんと手つないでないと迷子になるぞ」
「タツヤ、おめん!ドラちゃんのおめん〜 ! !」
「まだ来たばっかりでしょ。どうせ、あれもこれも欲しくなるんだから・・・また後でね」

ぶぅ・・・タイチのケチんぼ。
ドラちゃん、ボク、かぶりたかったのにぃ。


「茂くん、あっちで飴細工やってたよ。ドラちゃん作ってもらおうよ!」
「あめ ! ? いくう〜!なぁ、タイチぃ、いってもええ?」
「しょーがないなぁ。じゃあ、30分経ったら、あそこの鳥居の下に戻って来るんだよ。
智也、迷子にならないように手つないで行けよ」
「うん、わかった!行こ、茂くん」
「おん、いこー!」


トモヤといっしょにあめざいくやさん。
すぅごーい、おっちゃん、めっちゃきようや。かいじゅうさんも、ぱんだちゃんも、ちょい
ちょいって、つくってはる。ドラちゃんも、にっこりえがおでそっくりや。
ドラちゃんあめ、おいち〜。

「茂くん、そろそろ戻ろうよ。兄ちゃんたち、待ってるよ」
「おん・・・あっ」

いま、ピカピカーって、ぼくのよこ、なんかとおった。
なんやろう、いまの。

「あっ、茂くん、どこ行くの ! ?」

なんやろう、なんやろう。まてまてぇ、ピカピカ!


「・・・あれぇ・・・」
ピカピカ。おらん。こっちきたおもうたのに。
あ、ドラちゃんおっことしてもうた。まだちょっとしか、なめてへんのにぃ。

「ここ・・・どこやろ」

まっくらなこやのまえ。こんなとこしらん。
だれもおらん。おみせもあらへん・・・タツヤ・・・タイチぃ・・・

「ふぇっ・・・」
     なにやってんだよ」
「ふえ・・・?」

うしろから、こえがした。びっくりして、なみだひっこんだ。だれぇ?

「・・・タツヤ」
「・・・なんでおれの名前知ってんの?」

タツヤかとおもうたけど。タツヤやない。ボクより、ちょっとおおきいおとこのこ。
「・・・だれ?」
「それはこっちのセリフだよ。ってか、なんで泣いてんの?迷子?」

しんぱいそうなかおで、ボクをみていう。
そうや、ボク、まいごになったんや。

「ピカピカって、ひかるのんおいかけてきてん。けど、おらんようなってもうて・・・」
「ピカピカ?・・・ああ、ホタルのことか。たまに、向こうに紛れ込むんだ。・・・誘われたんだな」

おとこのこは、おっきなえがおでそうゆうた。うーん、やっぱりタツヤにようにとる。

「ホタル・・・こんなとこにおんの?」
「いるよ。いっぱい。たまに、誘われるひとがいるんだ・・・でも、おれがちゃんともとの場所に
案内してやるから。安心しなよ」

とんぼさんのユカタをきた、タツヤにようにたおとこのこは、ボクのてをとってあるきだした。
ボクは、このおとこのこがタツヤみたいなきがして、なんや、うれしくなった。

「なぁなぁ、ジブン、なまえはぁ?」
ボクがきくと、おとこのこはちょっといやそうなかおをした。どしたん?
「・・・さっき言ったじゃん。タツヤって」
「タツヤ!タツヤいうんや。ボクのおにいちゃんも、タツヤゆうねん。おんなじやな!」
「ふぅん・・・君は?なんていうの?」

おっきなめでボクをみてたつやがいう。
「ボク?ボク、しげる、いうねん。しげちゃんでええで!」
「しげるくん。じゃあ・・・しげ」
「なんやぁ、たつや!」

たつやが「しげ」ってよんでくれたから、ボクはめっちゃうれしくなった。
たつやといっしょなら、くらいみちやって、こわないもん。


ボクとたつやは、いっぱい、おはなしをした。

たつやは、とおくからあそびにきたんやて。
まいとしここにきてるから、ここのことはようしってんねんて。
やったら、これからまいとしあえるやん!なぁ?

「・・・それは無理だな。来年も再来年もおれはここに来るけど、しげとは会えないよ」
「・・・なんでぇ?・・・」
     ばーか。そんな、情けないカオすんなよ。そうだ、みんなんとこ帰る前に、しげに
いいもん見せてやるよ。今まで誰にも見せたことなかったけど。しげだけ特別」
「ええもん・・・?」

たつやは、にっこりわらうと、ほら、こっちって、ボクをひっぱった。
ええもんて、なんやろう。


     ここだよ。おれの秘密の場所」
「はらっぱ・・・」
たつやがつれてきてくれたのは、みたことないおおきなはらっぱ。じんじゃのちかくに、
こんなとこ、あったんや。

「しげ。だまって、じっと、向こう見てな。・・・ほら」
「え?・・・あ」

たつやがゆびさしたほうを、ボクはじっとみる。・・・ん〜?ひかってる・・・

「ホタルや・・・」
ピカピカ。ピカピカ。

さっきボクがおっかけたホタルが、いっぱいいっぱい、はらっぱのうえをとんどった。
まるで、おほしさまみたいや。きれーい。タツヤたちにも、みせたいなぁ・・・

「すぅごーい・・・」
「こいつら、みんなおれの友達なんだ。ここで毎年、一緒に過ごすんだ・・・」
「へぇ・・・」

たつやは、うれしそうなこえでボクにゆうた。
ホタルのともだち。たつやのともだち。ボクも、ともだちに、なりたいなぁ。



「しげ。・・・そろそろ、みんなのとこに帰りなよ。この道を、そのまままっすぐ行ったら
神社の鳥居が見えるから・・・気をつけてな」
じぃっと、ホタルをみていたボクのてをとって、たつやがわらってゆうた。
・・・もう、おわかれなん?

「たつや・・・もう、あえへんのぉ・・・?」
「ん・・・でも、おれとしげはもう、友達だぞ。おれ、しげの事、忘れないから。
しげも・・・忘れんなよ」
「ともだち・・・そうやんな。ボクと、たつやは、ともだちやんな」

ボクとたつやは、もいちど、ぎゅっと、てをにぎった。
ボクは、たつやのこと、ぜったいわすれへん。

ボクとたつやはともだちや!


バイバイ、っててをふって、ボクはたつやがゆったみちをまっすぐあるいた。
じんじゃがみえるまで、うしろはみたらあかんてたつやがゆうたから、ボクはがまんして
まえをみて、あるいた。

「あ・・・じんじゃのもんや」
じんじゃのおっきなもん。おまつりのあかりもみえる。ボク、かえってきたんや。

「たつや・・・」
ボクはうしろをむいて、あるいてきたみちのむこうをみた。
ボク、かえれたで!たつや ! !


「あれぇ・・・みち、あらへん・・・」
ずっと、まっすぐ、あるいてきたのに。みち、きえてしもうた。


     あ、いたっ ! !茂くん!」

マサヒロのこえや。みんなもおる。
あ・・・タツヤぁ・・・

「どこ行ってたんだよ・・・すっごく、探したんだよ?」
「マサヒロ・・・」
「茂くん、怖くなかった?だいじょうぶ?」
「トモヤ・・・」
     勝手にどっか行っちゃダメでしょ。もう・・・心配したんだからね」
「タイチ・・・」

ボクは、みんなにじゅんばんにぎゅっとしてもらって、なんやなきそうになった。
ごめんなぁ、みんな。


「茂・・・無事で良かった。もう、ひとりでどっか行くなよ。行きたいとこあったら、
ちゃんと一緒に行ってやるから」
「タツヤぁ・・・ごめんなさい・・・」

タツヤが、おっきなてぇでボクのあたまをくしゃくしゃってなでてくれた。
タツヤのえがお。ちっちゃいたつやと、おんなじえがお。

またまいごにならんようにって、タツヤはずっと、ボクのてをにぎっててくれた。



たつやぁ・・・きっと、また、あえるやんな?

らいねんも、さらいねんも、ボクここにくるから。
きっと。きっと、あおうな ! !













LUCAさまコメント

かなり、読みにくくなってしまいましたが・・・(謝)

お世話になっているあのひとへ。
心を込めて、贈ります(お中元だから/笑)


管理人より

LUCAさまがサイト復帰と2万打越えの記念に下さると言って下さったので強奪。(拝)
ちびシゲちゃんと『おにいちゃん』じゃない「たつや」との関係が新鮮!で素敵です。
LUCAさま、本当にありがとうございました〜!ほんと、もしよければ『お返し』リクエスト承りますのでおっしゃって下さいね〜?



LUCAさまの素敵サイトはこちらから→




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