- 奪還者 -
「あの……………城島さん?!」
四時間を超す生放送の音楽番組を終えプロデューサーに挨拶した後控え室に向かってぽてぽて歩いていた僕は背後からあまり聞き覚えのない声で呼び止められて振り向いた。
するとそこには。
「はい?ぇ…と、つるのさん?」
「はい、はじめましてっ」
顔一杯に笑顔を浮かべ僕に話かけてるのは六角形を英訳したタイトルのクイズ番組発信で今年売れまくったユニットのひとり。
とりあえず会釈を返したけど…僕に何か?
面食らってる僕に彼はいきなり頭を下げた。深々と。
「ありがとうございましたっ!」
「へ?」
間抜け顔の僕。
「あの時ノってくれて…ありがとうございました!めちゃめちゃ助かりました!」
「はぁ…」
そうとしか返せない僕をつるのさんは気にすることなく握手を求めてくる。
「正直今日いっぱいいっぱいだったんすよ俺たち。
いつもみたいに俺らの番組の中じゃなくて音楽祭なんてお堅いステージで、それに客席に座ってんのはファンの子たちじゃなく『アーティスト』のみなさんだったから。
木下なんかもう超かちんこちんで」
「ああ」
こないだ番組のゲストに来てくれた彼女のさっきの緊張しまくってた表情を思い出す。
けれど。
「僕らなんもしてませんよ、楽しませてもろてただけで」
たしかにミュージシャン然とした出演者の中で彼らともう一組はやや毛色が違って、特にまだ若い彼らはこの番組独特の雰囲気に気後れしてるように見えたけれど。
「いや、それがもうどれだけありがたかったか。
普段が普段、賑やかすぎるくらいなんでね。みんな歌いながらあのシンとした空間が苦しくって怖くて…だからTOKIOのみなさんの声援がすごく胸にしみたんですよっ!」
ほんとにそう思ってるらしい彼は僕の手を両手で挟むように握ったままブンブン振って。
「それに。
あの『人生〜、人生〜、人生〜』ってところで城島さんポーズ真似っこしてくれてたでしょ?ちょうど見えたんですよ、ちょこっとタイミングズレてたけど。
メンバーの人たちもやってくれてましたよね。
あの時『ああ、少なくともこの人たちはちゃんと楽しんでくれてる』って思って。
曲終わりのエールもめちゃめちゃ嬉しかったです」
そう言いながらずいっとこっちに顔を近づけてくる。
フレンドリーな人やなあ…。
「…そうですか。お役に立てたなら良かったです」
その勢いに気圧され僕は一歩後ろに下がった。そろそろ放してくれへんかな………この手。
「今日のギター残念でしたね。俺もギターやるんすよ、今度良かったら一緒に」
熱心に話しかけてくれてるのはわかるのだけど人質になったまんまの手が気になって上の空。
どないしょう…。
「あ、いた!リーダーなにやってんすか!?」
そんな時いきなりかかった声、と同時に後ろから巻きついてきた長い腕。
「長瀬」
背後からなついてくるうちのボーカルを肩越し振り返った拍子に手が自由になったからいそいそ取り戻した。
「あ、…長瀬さんですよね。今日はありがとうございました!」
「ぇ」
さっきの僕と同じような怪訝顔だった長瀬はでもにかっと笑って言った。
「楽しかったですよね。俺ら勝手に盛り上がっちゃってすみません」
そう言いながら僕を後ろから抱き込むのに力が入る腕。
「リーダー、そろそろ着替えないとみんな帰れないっす」
そう言って「失礼します、お先に〜」と会釈して後ろ手を振りながら長瀬は僕の肩を抱いて歩きだした。
有無を言わさぬ力強さに驚いて見上げると表情が硬い。
?
脳内に疑問符を撒き散らしながら僕は振り返って頭を下げた。
頭上10cmあたりで飛び散ったらしい火花を僕は知る由もなかった。
***
茂さん奪還成功v
取り返しに来たのが松さんでも楽しそうだなぁと思いつつ今回はべいべ。
以下、六角形ユニット歌唱部分メモ
3曲メドレーの2曲目間奏(ゆっきーなのちょりっすの後)ぐるっと客席が映った時に一番ノってたのがトキさんたち。
松さんは膝を掌で叩きながら、凸凹は腕を振りながら、リセッタは頭を揺らしながらリズムに乗って。
このときの配置は松さんから時計回りに松、国、長、山、城。
そして、3曲目のサビのあたりの掛け声にもたぶん参加。
で、この部分一度目の「人生〜、人生〜、人生〜」の決めポーズのあたりで客席から舞台を映してる部分で茂さんが彼ら3人の真似っこをして右手を突き出してポーズをとってるんですよね。ちょっとタイミング外れてるけど…そしてそこがまた可愛いんだ。(苦笑)
それを見つけたとたんその部分の茂さんの可愛さに釘付けになりまして。ええ、もうリピート&コマ送りの嵐で。
そうやって考えると2回目の「人生〜」の部分で舞台上の3人が集まってる部分で画面手前ににょっきり生えてる手は(爆笑)位置関係から山口さんのだと思われ。(いかにも、なノースリ)
とどめのあの拍手喝采……あれを見て『あぁ、こんなところが好きだなぁ』としみじみ思っていたら降ってきたお話です。
ほんとは提出しなきゃならない話があって『それを進めんかい!』と突っ込みを食らうのは必至なのですが書ききらない限りどうにも居座り続けそうなのでのでUP。Mさん、気合い入れなおして進めますので〜。
(20090512までの拍手/ 20081203 FNS歌謡祭より妄想)
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