2010HAPPY BIRTHDAY!



グラス片手に久しぶりに自分たちの番組のサイトを覗いていた僕は今までクリックしたことのないアイコンに気づいた。

「DASHの歴史、て…前からあったっけ、こんなん」

だいたいのコーナーが配置されているフレームの左端とは違う位置にひっそり埋め込まれたタイトルをクリック…すると現れたのは。

「なんやこれ…ええと『1995年9月28日DASHが生まれた日』
わ、番組を立ち上げるて決まって最初に顔合わせした時にスタッフが書いてたメモやん」

鉛筆でレポート用紙にさらさらっと書かれたそれ。

「こんなん清書も整理もせんとそのまんまアップしたあるんや、懐かしい」

ああそう言えば、と当時の情景がおぼろげに浮かぶ。たしか青山で周さんの店だった。

しっかし…なんやこれ。なんか気負ってる感ありすぎやん。

まあデビューして初めて掴んだ『自分たちの番組』。企画に自分たちの意向も反映してくれるというそのスタートにあたって力まない人間はいないだろうけど。

最初に5人分をざっと纏めた表、そして1枚ずつ各個人のメモ。
表の僕のところには『リーダーシップ強い(4人の信頼)』となんだか照れる表記。太一のところには『社交性強い、よく笑う』山口のには『秘めた闘志、力持ち』、長瀬の欄に『メンバーによくかわいがられている』、松岡のには『思ったことズバズバ』と書いてある。

「なんや面映ゆいなぁ。個人のには何が書いたあんねやろ」

なんとなく一番下の長瀬のから。

『驚くほどピュアで素直である→最大限に尊重 崩さない』か…あの頃から変わってへんもんなあ。智也べいべーやったころから。それから…チャレンジさせる、(またがって走るもの)?これがあの自転車企画につながったんやなあ」

次は松岡。

『きかんぼうやや/笑ってごまかす/早とちりする』…て、はじめまして、やったのにもうあいつの本質を見抜いたはるわ。さすがや、すごいなあ」

太一。

「『積極派』『街の片隅で歌う』…ここらあたりから出てきたんがストリートミュージシャン企画か」

『バレたら即撤収』『稼いだ資金で移動』そんな基本ルールで始まった旅。社会の厳しさも暖かさも感じさせてくれた企画は『15minits』として形に残った。

ええと、山口は。

『メンバーを支える男』ってのはあの頃から変わってへん。それから…『苦手なスポーツ:水泳』か…そうや、最初の頃は僕とあんまり変わらん感じやったのにそれがサーフィンはじめた思たらいつの間にかスキューバのライセンス取って。ついには『潜水士』やもんなぁ…あの頃からは想像でけへんもん」

そして最後、自分に関しての。

「『城島ができる、城島が頑張ってることで見るものに勇気を与える…存在。
→若い男たちが応援してしまうこと』」


「これは今の自分のポジションに近いかな。てことはキャラの方向性は合うてた、てことや」

さらに

・一応尊敬はされてる
・困ったときも許せる笑顔



とも。

そして感慨にふけりながらモニターを眺めていた僕はメモ書きの端にさらに付け加えられた走り書きを解読して赤面した。

「なんなん、いったいこの走り書きは」

そこに記されていたのは。

『☆松岡は(城島に)相当惚れ込んでる!!(2人を名コンビに?)

と下に波線を引いて強調されたそれ。

『フシがある』てちっちゃあ付け足してあるけどそんなんなんのフォローにもなってへんやん…それにしても初対面の人にそんな印象を感じさせる、てどんな態度やってんやろ、あの子」

松岡。
はじめて出会った頃からよくしゃべる、よく動く、よく笑う…人一倍喜怒哀楽が豊かなやつだった。カッコつけたがりは今もそのまんま。僕とおんなじ一人っ子なのに(というか『だから』?)自然に気を使えて座を盛り上げるのがうまい。
標準装備な斜に構えるポーズ、そしてその背中にいつも滲ませてる照れ。僕のボケを拾うスピードと気合いは天下一品。

『いやあ、愛されてるねぇリーダー』
『なんだか『けなげ』だよね、あそこまでくると』

ライブや収録の後なんかに山口や太一によくそう言われたりするけど今ひとつピンとこない。あいつの頭の回転の早さはもともとやし、別に僕に対してだけそれが発揮されてるわけでもないし。





「けどDASHが始まってもう15年たつんやなあ、あの時25やった僕がもう40になるんやから」

電車と競争し、3000という数字にこだわり、ストリートライブの楽しさを知った。ソーラーカーで旅もしたし村を拓き、この先は海に秘密基地を、と夢見ている。

「40かぁ。正直25の時にこんな感じの15年後を迎えるとは想像でけへんかったけど」

妙に印象に残っている、前に飲んでるときに坂本に言われた言葉。

『シゲくんさぁ、そこまで年寄りキャラ一手に引き受けなくてもいいんじゃねぇ?別に俺らだっていっこしか学年違わないんだし』

たしかにそうなのかもしれない……でもさんざん考えて自分で歩いてきた道だから。

「40まであと×ヶ月て毎回強調されんのにはちょっとまいったけど、やからこそ番組でやってもらえるんやもんなぁ、『不惑突入記念』」

33の時にはDDT(DASH胴上げ隊、たしかそんな名前だったと思う)で善光寺のお坊さんまで担ぎ出して『正式な胴上げ』で祝ってもらった。そして今度は…。

「ラストフライト、やもんな。集大成や」

完結編の収録を数日後に控えたシゲコプター。
企画発動当初からずっと僕の企みに付き合ってくれていた山口。松岡も、普段は素っ気ない太一までが願ってくれたフライト成功。その心意気はたしかに受け取った。 そして長瀬からも届いた激励メール。

年を重ねる、ということにマイナスのイメージはない。目標は遙か先を行く明雄さんみたいな存在になること。途はまだまだ遠い。

「一歩一歩いけたらええなぁ」

これからもみんなと一緒に。
にぎやかな未来に思いをはせながらPCの電源を落とし明日に備えて僕は眠りについた。
                                                                  end.

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HAPPY BIRTHDAY!dear SIGERU!

お誕生日おめでとうございます。
アナタなら独自の四十路アイドル像を創れると信じています。ずっとついて行きますv
より笑顔あふれる一年でありますように。

このお話はDASHの公式ページの「DASHの生まれた日」というコーナーとリンクしています。太字になっている表現は実際にそのコーナーから抜き出したものです。

鉛筆での覚え書き『☆松岡は(城島に)相当惚れ込んでる!!(2人を名コンビに?)』という記述をみつけたとき胸の中を駆け抜けたカオスの感情をお話の中では茂さんに代わりに体感していただきました。
しかし、初対面のひとにすらこんな強烈な印象を残すなんて……さすがは松さん、というべきでしょうか。(感嘆)
そして、すべてはここからスタートしました。(笑)
このメモは他にも『あの企画のアイデアがもうすでにこんなところに!!』とかいろんな発見に満ちています。見られたことのない方は一度覗いてみられることをおすすめします。
DASH WEB、最新情報のページの右上の方の『DASHの歴史』→表示された項目の一番下の『1995.09.28 DASH誕生』をクリックでいけますので。

読まれて新たな発見があったらまた教えて下さいv

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