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そのメールをひとりは村へと向かう移動車で、ひとりはもうすぐ撮了のドラマの現場で、
ひとりは衛星波でONAIRされる自分がホストの番組の待ち時間に、そしてもうひとりは
たまたまOFFで爆睡していたベッドサイドで受け取った。

 

***

 

体力温存のため眠るでもないけど目を閉じてた車内、突然ポケットから音楽とともにバイ
ブレーション。

このメロディーはメンバーから、そうわかってるけど、わかってるからこそ訝しく思う。仕事
中ちゃうんか?こんな時間に…。

「なんやろ?」

差出人の名前とタイトルに首を傾げながら本文を開く。

そこに記されたメッセージと自分達にとてもゆかりのある数字が並んだ写真。

それは今日、を区切るシルシ。

「ああ、今日やったんや。それにしてもあの子らしいなぁ」

視線をゆるませながら短く返信を打った。

 

***

 

ドラマの撮りも終盤。達成感と同時に寂しさも感じるスタジオの隅、只今セットの調整中
…そんな時に届いたそれ。

メールの苦手なあいつにしたら珍しいな、そんなことを思いながらメールを開く。

目に飛び込んでくるメッセージ、それに写真。

それは俺達と俺達を応援してくれる人達だけには特別な意味をもつ数字。

「そっか、今日か…それにしてもこんなのいったいどこで見つけたんだ?あいつ」

そうつぶやきながら手早くメールを返した。

撮影再開します〜スタッフの声に立ち上がりながらさっきまで感じた寂しさがちょっとま
しになってるのに気づいた。

 

***

 

今日番組に迎える後輩のデータをもう一度斜め読みしてたところに届いた着信、発信者
は松岡。

珍しい、しかも添付付き…いったいなんだ?

疑問符を頭に浮かべながら携帯を操作する。見りゃわかるだろ。

本文を開いてそこに書かれた短い文と操作に慣れないためかややピントのあまい写メを
見つめる。

「今日だよな、そう言えば」

いったいあいつはこれをいつ見つけていつから用意してたんだろう。

うれしいことを特にメンバーには隠し切れない性格の弟分が必死でこの発見を隠してた
のかと思うと頬が緩むのを抑えられない。

スタッフが何事かとけげんそうに振り返るほど満面の笑顔で俺は返事を書いた。

 

***

 

…ん?

あぁ、よく寝たぁ。久々なオフで思う存分寝て起きた朝。枕元でちかちか光って自己主張
する携帯に気付いて取り上げる。

まぼ?

まだぼ〜っとした頭のままメールをひらくと。

俺の目に飛び込んできたのはまぼらしい文章とそれからなんだかとてもレトロな色合い
のナンバープレート。

車のじゃなくて、なんかの車体番号みたいだ。

年月が感じられる、なんていうのかな、飴色の木の壁にかかるプレートの数字の並びは
40921
まるで1994年の9月21日にデビューした俺らに合わせて作られたみたいだ…ほんと
は俺らの方がこのプレートよりよっぽどひよっこなんだろうけど。

「ああっ今日だ、忘れてたぁ!さすがまぼ、ちゃんと。すげぇ〜」

叫んで俺はベッドから勢いよく飛び降りた。

 

***













 

件名:行く?
本文:
この前撮影で行った場所近くに保存
されてた機関車の車体番号。
どう?いい色でしょ?

こんないい色、醸し出せるようになる
まで一緒にやりたいもんだね。

ちょっと遠いけど、今度みんなで行っ
てみない?

             mabo






***

みんなから、みんならしい文面での返信が届いた。

「ええなぁ、企画よろしゅう」
「どこで見つけたんだ?早く教えろよ、辺りのうまいもんのリサーチもよろしく」
「いつから隠してたんだよ、こんなおいしいネタ」
「超すげー!まぼ!!」

みんな、らしすぎる…。
それを何度も何度も読み返しながら考える。
ちょっと遠いから日帰りはキツい、まとめて5人オフってのも今のスケジュールだと無理
っぽい。いっそのことDASHの企画になんないか?

浮き立つこころを抑えきれずハイテンションのまま俺は企画を実現するすべを考え続けた。



***

13周年、こころよりおめでとうございます!!

音楽する姿を、みんなでじゃれあう姿をもっとみせてください、お願いします!!
ライブこそが一番輝くフィールドだと信じています。

写真の機関車は兵庫県に保存されています。
見つけて思わずいつかネタに…と思いつつ約二年、今回つかえてよかったv






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